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院長通信

2012年2月

インフルエンザと花粉症対策

 ここ数週間は寒さが厳しく、インフルエンザが猛威をふるっています。当院の周辺でも学級閉鎖がちらほら報告されております。
皆様の中にはインフルエンザの予防接種を受けたから自分は感染しないと考えておられる方はおられませんか?
インフルエンザワクチンには感染を防止する力は殆どありません。
ワクチンはインフルエンザに感染した際に感染を軽くすませる(重症化を防ぐ)予防法と考えた方が良いと思います。
感染予防にはマスクが最も有効です。また外出から帰宅した際に服についた埃をはらったり、手洗い、うがいを行ったりすることも大切です。
インフルエンザの最大の特徴は高熱が持続する事です。
インフルエンザに対する治療は発症48時間以内に行わなければ十分な効果が得られませんので12時間以上38度を上回る熱が続いた場合はインフルエンザに感染していないかどうか検査を受けることをお勧めします。
最近は診断がつくと同時に一度だけ吸入すれば症状を抑えられる優れた薬剤も開発されておりますので早期診断がますます重要になっております。

 さて2月となるとスギ花粉が飛散しだすシーズンでもあります。今年の予測ではスギ花粉の飛散量は昨年よりやや少なめとのことですが、気象状況により大きく変動しますので十分な対策を取っておく必要があります。
当院で行っておりますレーザー治療はスギ花粉症の防止にも大きな効果を発揮しますが、花粉の飛散期に治療を行う事が出来ませんので今年の花粉症には対応できません(6月以降になれば治療可能です)。
そこで最も有効な対策は抗アレルギー剤の予防的内服という事になります。
予防的内服とは症状の出る前から薬を服用して花粉が飛散する前に鼻の粘膜をアレルギー症状が起こりにくい状態にしておく治療法です。火の手が上がってから水をかけて消火するより火の粉が飛んでくる前に外壁に水を掛け、火がつきにくくする方法と考えていただければ理解しやすいと思います。
当院ではスギ花粉症の患者様には2月中旬からの抗アレルギー剤の服用をお勧めしています。毎年花粉症の症状でお悩みの方で、今まで予防的内服を行ったことの無い方はぜひ一度この方法を試してみて下さい。多くの方が有効性を体感され、毎年この方法で症状を軽くされております。
花粉飛散の時期になれば抗アレルギー剤の使用とともに、マスクやゴーグルで花粉の侵入を出来るだけ防ぐことも大切です。
またインフルエンザと同様に外出から帰宅した際に服についた埃をはらい、手洗い、うがいをすることも有効です。

 インフルエンザも花粉症もそれなりの対策を講ずれば大きな支障を被ることなくやり過ごすことが可能です。上記の対策を活用していただければより快適な日常生活が送れることと存じます。