兵庫県西宮市甲子園口 耳鼻咽喉科 レーザー手術 甲状腺腫瘍 花粉症 アレルギー

院長通信

2025年2月

感染症対策と花粉症対策

 年が明けて一ヵ月が経過しました。新型コロナウイルス感染症とA型インフルエンザウィルス感染症は一時ほどの勢いはないものの、当院では毎週数名の方がそれぞれのウイルス感染症に罹患されております。両ウイルスともに依然として流行期にあると考えられますのでこれまでと同様の感染対策を続ける必要があると思います。人込みではできるだけマスクを着用し、こまめに手指消毒を行ってください。

 例年なら2月中旬が花粉症の始まる時期ですが、今年は1月中旬に3月並みの暖かさが出現したためか、例年より早く花粉症の症状を呈する患者様が受診されております。2月初旬には再び寒気が到来するようですので、本格的なスギ花粉の飛散は2月中旬以降になると思われます。

 スギ花粉症をお持ちも方はそろそろ抗アレルギー剤の予防内服を準備してください。予防内服とは花粉の飛散直前に抗アレルギー剤内服を開始し、花粉が飛んできても鼻粘膜がアレルギー症状を起こしにくくする状態を作り出しておく治療法です。一度鼻粘膜でアレルギー反応が起こると刺激物質が次々と放出され症状がどんどん悪化してゆきます。花粉症の症状を軽く済ませるためには花粉を吸いこんでも鼻粘膜でアレルギー反応が起こりにくい状態にしておく予防内服を行うことがポイントです。

 天気予報の週間予報で「この週末気温が上がります」と告げられた時が予防内服を開始するタイミングです。

 スギ花粉症に対する根本的治療に舌下免疫療法があります。数年前の大流行で薬の供給が追い付かなくなり、治療を希望されても薬剤が入手できないため治療できない状態が続いておりましたが、昨年末より少量ですが薬が入手できるようになりました。数年にわたって毎日薬を服用し続ける必要があるという根気のいる治療ではありますが、当院で舌下免疫療法を行っておられる患者様は全員がその効果に満足されております。舌下免疫療法より簡単な治療法でかなりの効果を期待できる治療法にレーザー手術があります。当院でアレルギー性鼻炎に対するレーザー手術を受けられる患者様の約半数はスギ花粉症の患者様です。レーザー手術を受けられた患者様の約7割は花粉症の症状が軽くなったと感じておられます。7歳以上であれば小児に対してでも手術を行うことができます。

 なおスギ花粉症に対する舌下免疫療法もレーザー手術も花粉飛散前2ヶ月から花粉飛散時期にかけては開始することができません。  舌下免疫療法、レーザー手術を行ってみようと考えておられる方は5月から11月の間にご相談ください。