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院長通信

2024年10月

2024年のインフルエンザ予防接種

 依然として新型コロナウイルス感染症は認められておりますが、当院での陽性者は週に数人といったレベルにまで減少しております。しかしウイルスは変異を繰り返すことによって新たな感染を引き起こしますので油断は禁物です。最近の新型コロナウイルス感染症の特徴は、発熱を伴わず咽頭痛、咳だけの症状で陽性を示す方がおられることです。そこで咽頭痛で受診される患者様に対しても新型コロナウイルス抗原検査を行わせていただいております。検査を希望されない方につきましては院内での診察、処置は行いかねますのでご承知おきください。

 年中感染者が発生する新型コロナウイルス感染症に対し、これからの寒い時期に好発するのがインフルエンザウイルス感染症です。昨年は数年ぶりに感染者が増加しましたし、今夏にも数名の感染者がおられましたので今年も流行することが予想されます。

 当院では10月15日(火曜日)よりインフルエンザ予防接種を開始いたします。今年も例年通り予約制は採用せず希望された時に接種させていただきます。昨年は接種日を月曜日、火曜日、金曜日に限らせていただきましたが、今年は接種日を限定せず診察時間内でしたらいつでも接種を行わせていただきます。

 現時点では十分なワクチン供給が行われる予定ですが、ワクチンの供給状況によってはご希望に添えない場合もございますのでご承知おきください。受付でインフルエンザ予防接種を希望すると申し出ていただければ体調に異常がない限り当日に接種を行います。ネット予約時に予防接種希望欄にチェックを入れていただければより短い待ち時間で接種を受けていただくことが可能です。予防接種を希望される方には事前に問診表をお渡しいたしますので受付にお申し出ください。ご自宅で記入いただいた問診表を持参いただければ待合室での滞在時間を少しでも減らすことができると存じます。

 インフルエンザワクチンは予防効果が出るまでに接種後約2週間かかるとされており、予防効果の持続期間は約5カ月とされています。13歳未満の小児は二回の接種が必要とされていますので、一回目を10月中に接種していただきたいと存じます。 二回目の接種を受ける場合は一回目から3週以上間隔を空けて接種するのが望ましいとされています。

 インフルエンザワクチン接種では百万人に数人程度の確率で後遺症を残す重篤な副作用が起こることが知られており、接種直後に接種部位に発赤や腫脹が生じたり発熱をきたしたりすることも数パーセントの確率で起こります。予防接種を受けられる方はこれらの危険性を十分に理解したうえでワクチン接種を受けていただく事を希望します。

 インフルエンザの予防接種は健康保険の適応外で全額自己負担となります。接種当日に65歳以上の方につきましては西宮市に在住されている方、および尼崎市、芦屋市、伊丹市、川西市、宝塚市、三田市、猪名川町にお住まいで居住地の役所で予防接種実施依頼書を取得された方は公費補助が受けられ、千五百円の負担で接種を受けていただけます。 公費補助のない65歳以上の方および65歳未満の方の接種は1回あたり三千円をご負担いただきます。

 また今年認可がおりて今シーズンから供与が開始される『フルミスト』という鼻腔内に噴霧するタイプのインフルエンザワクチンがあります。このワクチンが使用できるのは2歳以上19歳未満の方で、2回接種が必要となる13歳未満の方でも1回の噴霧で予防が可能とされています。注射が苦手な子供さんに対してはこのワクチンの選択もご考慮ください。『フルミスト』の接種は七千円のご負担となります。