兵庫県西宮市甲子園口 耳鼻咽喉科 レーザー手術 甲状腺腫瘍 花粉症 アレルギー

院長通信

2015年4月

医院再開5年を経過して

 昭和29年3月3日に先代福武博重は当地で耳鼻咽喉医院を開院し、平成21年6月23日に自身の病気により休診するまで55年間に渡って診療を行ってまいりました。突然の休診で多くの患者様にご迷惑をおかけしたことと思います。この場を借りて改めてお詫び申し上げます。

 さて平成22年4月2日に私が診療を引き継ぐ形で当院を再開してから丁度5年が経過しました。父の一割にも満たない診療期間ですが、この間にもオンラインによる予約システムの導入、院内処方の中止等様々な変化がありました。そこで今回はこの5年間を振り返ってみたいと思います。

 私が長年勤務しておりました基幹病院では患者様の半数以上が高齢者で子供さんを診察するのは春期や夏期休暇期間の扁桃摘出術くらいでした。開業医として診察を行って改めて感じたのは耳鼻咽喉科の病気は子供さんに多いということでした。そして私にとっての一番の驚きは子供さんたちの学習能力の高さでした。最初は治療を嫌がっていた子供さんたちも、治療により自分たちの体調が良くなることを経験すると進んで治療を受けてくれるようになります。現在1歳児の約半数は一人で診療椅子に座って治療を受けてくれますが、開業前にはこのような事態は全く想像できませんでした。

 再開院当初は患者様の数も少なく一人一人に時間をかけて病状を説明させていただいていたのですが、患者様の増加とともに診察に追われるようになり、十分な説明ができていないのではないかという危惧を常に持っております。火曜日の午後は手術日としておりますが、患者様からご希望があれば時間の制約なしに納得できるまで病状説明等を行えるようにしております。病気に関する御質問がございましたら遠慮なくお尋ねください。

 院内処方の中止につきましては多くの患者様にご不便をおかけしてまことに心苦しい限りであります。薬品数の爆発的増加に一開業医として対応しきれずにこのような選択をせざるを得ませんでした。何卒ご了承ください。

 なお先代院長はおかげさまで病気も平癒し、93歳になりました現在でも毎月JRとバスを乗り継いで茨木市にあります冥応寺へ参拝に出かけております。この場を借りてご報告させていただきます。