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院長通信

2018年2月

インフルエンザと花粉症

 昨年はインフルエンザワクチンの供給量が十分ではなく接種を希望されるすべての患者様に予防接種を行うことができませんでした。 幸いなことに昨年末は比較的暖かかったせいかインフルエンザはあまり流行しませんでした。 しかし年が明けて数年に一度という寒波が襲来したのに合わせるようにインフルエンザにかかる方が増加してまいりました。
今年は例年に比しB型インフルエンザウイルスに感染される方が多く、家族内での感染も多くみられます。 B型インフルエンザの症状はA型に比べやや穏やかで高熱を伴わない場合もありますのでいつ発症したのかはっきり認識できていない方もおられます。
インフルエンザは治療薬の存在する数少ないウイルス性疾患ですが、インフルエンザに対する治療は発症48時間以内に行わなければ十分な効果が得られません。
まだまだ寒い日が続き空気も乾燥しておりますのでインフルエンザが猛威をふるう危険性が高いと思われます。 体調不良を自覚された時(風邪かなと思った時)は高熱が出ていなくとも念のためにインフルエンザに感染していないかどうか検査を受けることをお勧めします。

 さて2月は例年スギ花粉が飛散しだす時期でもあります。 今年は例年より寒い冬で2月一杯は低い気温が続くと予測されているようです。 今年の花粉飛散開始時期は2月下旬以降になると思われます。
当院では花粉症の患者様に対しては抗アレルギー剤の予防的内服をお薦めしています。
予防的内服とは花粉の飛散前から(花粉症の症状が出る前から)薬を服用して花粉が飛散する前に鼻の粘膜をアレルギー症状が起こりにくい状態にしておく治療法です。
家に火の手が上がってから水をかけて消火するより火の粉が飛んでくる前に家の外壁に水を掛け、火がつきにくくする方法と考えていただければ理解しやすいと思います。
週間天気予報で期間の終わりには気温が上がりそうですとの予報が出た時が抗アレルギー剤服用開始時期とお考えいただければよいと思います。
毎年花粉症の症状でお悩みの方で、今まで予防的内服を行ったことの無い方はぜひ一度この方法を試してみて下さい。 多くの方が有効性を体感され、毎年この方法で症状を軽くされております。
花粉症は対策を講ずれば大きな支障を被ることなくやり過ごすことが可能です。
上記の対策を活用していただければより快適な日常生活が送れることと存じます。