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院長通信

2018年10月

2018年のインフルエンザ情報

 今年も各地でインフルエンザ発症の報告が出てまいりました。予想では昨年ほど流行しないであろうといわれていますが用心するに越したことはないと思います。

 さて当院では10月15日(月曜日)よりインフルエンザ予防接種を開始いたします。

 昨年は一部のインフルエンザワクチンで製造過程に問題が生じたためワクチンの供給量が不十分となり、予約制で予防接種を行わせていただきました。 しかし今年は十分な量のワクチンが供給されるとのことで、予約制は採用せず希望時に接種させていただく事といたします。 受診時に予防接種を希望すると申し出ていただければ当日に接種を行います。

 インフルエンザに対する予防接種は100%の予防効果を期待できるわけではありませんが、統計学的には感染の可能性を減らし、また感染時の重症化を防げるとされております。 特に高齢者、小児についてはインフルエンザ感染に引き続き重症の肺炎等致命的な合併症が出現することがありますので、予防接種を受けておかれることをお勧めします。 インフルエンザワクチンは予防効果が出るまでに接種後約2週間かかるとされており、予防効果の持続期間は約5カ月とされています。 インフルエンザは例年12月から翌年3月にかけて流行しますので遅くとも11月末までには接種をすませるのが望ましいと思います。 ある程度免疫力のある大人は一回の接種でも効果を期待できますが、13歳未満の小児は二回の接種が必要とされています。 二回目の接種を受ける場合は一回目から2週以上、出来れば3週以上の間隔を空けて接種するのが望ましいとされています。 インフルエンザワクチン接種では百万人に数人程度の確率で後遺症を残す重篤な副作用が起こることが知られており、接種直後に接種部位に発赤や腫脹が生じたり発熱をきたしたりすることも数パーセントの確率で起こります。 予防接種を受けられる方はこれらの危険性を十分に理解したうえでワクチン接種を受けていただきたいと存じます。

 インフルエンザの予防接種は健康保険の適応外で全額自己負担となります。 接種当日に65歳以上の方につきましては西宮市に在住されている方、および尼崎市、芦屋市、伊丹市、川西市、宝塚市三田市、猪名川町にお住まいで居住地の役所で予防接種依頼書を取得された方は公費補助が受けられ、千五百円の負担で1回目の接種を受けていただけます。 公費補助のない65歳以上の方および65歳未満の方の初回接種は三千円をご負担いただきます。 当院で初回接種を受けられた方の二回目接種は年齢にかかわらず二千円のご負担となります。

 治療に関するニュースとしては今年から販売が承認された経口摂取のインフルエンザ治療薬があります。 この薬は一回の服用でこれまでの薬と同等以上の効果が期待でき、インフルエンザウイルスを消し去る力はこれまでの薬以上と報告されております。 錠剤しかありませんが小児にも使用可能な薬剤です。これまで当院でのインフルエンザ治療は吸入薬を第一選択としておりましたが今後はこの新しい内服薬を第一選択として治療を行っていく予定です。 この内服薬について質問のある方は受診時にお尋ねください。