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院長通信

2020年1月

病気と予防法

 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い申し上げます。 昨年末からインフルエンザに罹る方が増えてまいりました。インフルエンザは毎年多くの方が罹患する厄介な病気ではありますが、注意を払えば感染を防げる病気でもあります。 少しでも感染の危険性を減らすために上記予防法を行ってください。

 インフルエンザの潜伏期は1〜4日とされ、発症前日から発症後3日までが感染しやすい時期とされています。 したがって私たちは気が付かないうちに人に感染させたり人から感染させられたりしているわけで、インフルエンザが他の風邪と異なって爆発的に流行する理由の一つです。 インフルエンザウイルスは感染した人の咳などから移る飛沫感染や、感染した人が触ったものから移る接触感染が主な感染ルートと考えられています。

 そこで出来るだけ人込みを避ける事、外出時にマスクを着用する事、頻回に手洗い及びうがいを行う事等によって感染の可能性を減らす事ができます。 また十分な休養と栄養を摂ることも重要です。特にミカンなどでビタミンCを補給することは感染予防に役立つと思われます。

 インフルエンザに限らず風邪や細菌性上気道炎を予防するコツは早期に体の異常を感知して対策を取ることです。 私事で恐縮ですが、私は医師になって40年以上経ちますが病気で仕事を休んだことは一度もありません。 しかしこれは私が病気にかからないからではありません。私も抗生剤や風邪薬の愛用者ですが、大切なことは薬を服用するタイミングなのです。 体調が崩れ始めると同時に薬の服用を開始し、体調が戻るまで必要な量を服用することで体調を維持し病欠を防ぐことができるのです。

 日常診療の中で治療開始のタイミングを逃したために症状を悪化させ、治癒までに時間がかかってしまう方をしばしば見受けます。 体調異常を感じられたときは早めに受診していただきたいと思います。 また自分の判断で薬の服用を止めたために症状を再発させる方もしばしば見かけます。 私が感染症に対し処方する薬は必要最低限と思われる量なので、薬が切れた時は必ず受診していただき、薬を止められるか継続すべきか判断させていただきたいと思います。 もし処方日数と再受診可能な日が合わなければ申し出ていただければ処方日数を変更させていただきます。 繰り返しになりますが現在社会問題となっている耐性菌の出現を防止するためにも処方された薬は必ず飲み切ってください。