兵庫県西宮市甲子園口 耳鼻咽喉科 レーザー手術 甲状腺腫瘍 花粉症 アレルギー

院長通信

2023年5月

新型コロナウイルス感染症と花粉症について

 例年になく飛散量が多く、多くの人々を苦しめた花粉症もようやくピークを過ぎ、症状を訴える患者様も減少してまいりました。 また新型コロナウイルス感染症やインフルエンザウイルス感染症もようやく下火になってきたようで、最近では週に数名の陽性者が認められるのみとなっております。

 5月8日から新型コロナウイルス感染症の取り扱い基準がインフルエンザと同じ「5類感染症」に変更されます。 これにより従来発症の翌日から7日間だった自宅安静療養期間が原則発症の翌日から5日間(発症4日目以内に症状が改善した場合)に短縮され、濃厚接触者の指定もなくなります。 また5月8日以降は症状が出た時は、発熱外来に限らず、どの医療機関でも受診できる事になります。 当院で現在行っております発熱等の症状がある患者様に対する診察前の院外ウイルススクリーニング検査は5月8日以降も従来通り継続させていただきますので、発熱、咽頭痛、咳等の症状で受診される方は必ず受診前に電話連絡をお願いいたします。 待ち時間が生じないよう受診時間を調整させていただきます。

 平成26年から始まったスギ花粉症に対する舌下免疫療法ですが、当院でも多数の患者様がこの治療法を受けておられます。 治療を受けられたほぼすべての方がその効果に満足されており、今年の大量飛散でも症状で悩まれる方はほとんどおられませんでした。 この傾向は全国的なもののようで、今年の大量飛散を受けて舌下免疫療法を希望される方が医療機関に殺到し、結果的に治療薬の不足が生じたようです。

 製薬会社から医療機関に対し「現在治療中の患者様に対する薬剤供給を確保するため新規の舌下免疫療法は中止してほしい」との通知が出される事態となりました。 舌下免疫療法のスタートに必要な開始薬の供給が停止されましたので、当院でもスギ花粉症に対する舌下免疫療法開始することができなくなりました。 治療を希望されておられた患者様には申し訳ございませんが薬剤の供給が再開されまで当分の間お待ちいただくことになります。

 花粉症に対しては下鼻甲介に対するレーザー治療も有効な治療法の一つで、最低3年かかる舌下免疫療法に比し約1ヵ月と治療期間も短くて済みますので今年花粉症で悩まれた方はレーザー治療もご一考ください。 レーザー治療は抗原の飛散時期を避けて行う必要がありますのでスギ花粉症の方は6月から12月までの期間しか治療を受けられませんのでご注意ください。