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院長通信

2010年10月

インフルエンザ

インフルエンザはインフルエンザウイルスが原因となって生ずる急性感染症で流行性感冒(流感)とも呼ばれます。
のどの痛み、水鼻などの上気道炎の症状に加えて高熱、頭痛、筋肉痛等が急速に表れます。 他のウイルスを原因とする風邪症候群に比べると伝染性が強く症状が重症化しやすいのが特徴です。
インフルエンザは空気を介して伝染しますので、人込みを避ける、マスクを着用する、外出後の手洗いうがいを励行する等感染を少しでも防止する努力が必要です。

インフルエンザウイルスは現在A型、B型、C型の3つのタイプが知られており、毎年多くの患者を出している季節性インフルエンザはA型かB型によるものです。 特に大流行しやすいのはA型ウイルスによるインフルエンザで例年11月下旬頃に流行が始まり1月から3月にそのピークを迎え5月頃まで流行が続きます。
A型インフルエンザウイルスは常に変異を起こす事(構造を変える事)が知られており、この変異がインフルエンザを流行させる原因と考えられます。
特にウイルスが大きく変異した場合は爆発的な流行を引き起こし、重症化によって多くの生命が奪われる事になります。 2009年に流行した新型インフルエンザ、以前に流行した香港カゼやスペイン風邪は大きく変異したA型インフルエンザウイルスによるものです。

このように常に形を変えるインフルエンザウイルスを的確に予防する事は極めて困難です。 現在行われているインフルエンザに対する予防接種はその年に流行が予想される型のインフルエンザウイルスに対するワクチンを接種するもので100%の予防効果を期待できる予防法ではありませんが、統計学的には感染の可能性を減らし、感染時の重症化を防ぐ事が証明されています。 特にインフルエンザ感染時に重症化しやすい高齢者、小児には有効な予防法と考えられています。 現在接種されているインフルエンザワクチンは不活化ワクチンですが百万人に数人程度の確率で重篤な副作用(ギランバレー症候群等)が起こるとされています。 また接種後接種部位に発赤腫脹が生じたり発熱をきたしたりすることも百人に数人程度あります。 予防接種を受けられる方はその危険性も十分に理解したうえでワクチン接種を受けていただく事になります。
インフルエンザワクチンは予防効果が出るまでに接種後2〜3週間かかるとされており、予防効果は約半年です。
したがって10月中旬から11月末までに接種するのが最も効果的です。 ある程度免疫力のある大人は一回の接種でも効果を期待できますが二回接種を行った方がより効果的です。 12歳以下の小児は二回接種が必要です。 二回接種の場合は2週以上、出来れば3週以上の間隔を空けて接種するのが望ましいとされています。

アオサギ

当院では平成22年10月中旬よりインフルエンザ予防接種を行う予定で、10月1日より予約を受け付けます
予約をされた順に接種を行いますが、ワクチンの入荷状況によって接種日が決定されますので、何月何日に接種するかは改めて御相談させていただくことになります。
インフルエンザの予防接種は健康保険の適応外で全額自己負担となります。
当院での接種費用は一回目については一般の方が三千円、65歳以上の高齢者が千円です。 二回目の接種を希望される方は二千円を追加負担していただきます。