兵庫県西宮市甲子園口 耳鼻咽喉科 レーザー手術 甲状腺腫瘍 花粉症 アレルギー

院長通信

2011年1月

病気と予防法

 まだ流行と呼べるような状態ではありませんがそろそろインフルエンザに罹る方が出てまいりました。 インフルエンザは毎年多くの方が罹患する厄介な病気ではありますが、注意を払えば感染を防げたり軽い感染で済ませたりすることが出来る病気です。
  インフルエンザウイルスは空気中を漂って飛沫感染という形で伝染してゆきますので、出来るだけ人込みを避ける事、外出時にマスクを着用する事、頻回に手洗い、うがいを行う事等によって感染の可能性を減らす事ができます。 インフルエンザワクチン接種は感染の可能性を減らすことはできませんが感染した際に重症化を防ぐ効果があります。
  また治療については早期診断が最も大切です。 発症後48時間以内にインフルエンザと診断できれば抗ウイルス剤を使用する事により重症化を防止し、短期間でインフルエンザから回復する事が出来ます。 38度以上の発熱、頭痛、咽頭痛、鼻水、関節痛、筋肉痛等の症状があれば出来るだけ早く医療機関を受診される事をお勧めします。

 花粉症の患者さんにとっては悩みの多い季節が間もなく始まります。 しかし花粉症も対応の仕方によって症状を軽く押さえる事が出来る病気です。
症状を抑えるコツは花粉の飛散する前から抗アレルギー剤を服用し、アレルギー反応が起こりにくい状態にしておくことです(一旦燃え上がった火災は消火に手間取りますが、飛び火する前に周囲に水をかけ燃えにくい状態にすることにより類焼を防ぐのと同じ理屈です)。
平成23年度はスギ花粉の飛散数が近年になく増加するとの予想が立てられております。 例年スギ花粉は2月末ごろに飛散数が増加しますので、スギ花粉症でお悩みの方は2月初旬より抗アレルギー剤を服用する事をお勧めします。 もちろんマスクやゴーグルを着用して花粉の侵入を防ぐことも症状を軽く抑えるために大切な手段です。
  花粉症の症状を抑えるもう一つの手段として炭酸ガスレーザーを用いた下鼻甲介粘膜焼灼術があります。 この手術はアレルギー反応の場である下鼻甲介粘膜に瘢痕組織を形成してアレルギー反応を起こりにくくすることにより症状の軽減を図る治療法です。
当院でもこの半年の間に約10名の花粉症患者さんがレーザー術を受けられ、期待と不安を持って今年の花粉症シーズンを待っておられます。 これらの患者さんの経過については今年の花粉症シーズンが終了した時点で皆様にご報告したいと存じます。