兵庫県西宮市甲子園口 耳鼻咽喉科 レーザー手術 甲状腺腫瘍 花粉症 アレルギー

院長通信

2017年2月

スギ花粉症

 今年もスギ花粉が飛散する時期が近づいて来ました。今年の予報では飛散する花粉の量は昨年よりかなり増加するであろうといわれております。 1月に寒波が何度も襲来しましたので花粉の飛散が少し遅れるかもしれませんが、遅くとも2月末には飛散が始まると思われますのでスギ花粉症をお持ちも方は対策が必要です。

 3年前に発売されたスギ花粉症に対する舌下免疫療法についてですが、当院でも数名の方が根気良く治療を行われております。 当初は毎日薬を摂取して1〜2年後に効果が出てくると言われていたのですが、実際に治療を行っておられる患者様の感想では半年後の飛散時期でも例年より症状が軽かったとのことです。 想像以上に効果があるようですので根気のいる治療ではありますがスギ花粉症にお悩みの方は舌下免疫療法を考慮されてはいかがかと考えます。 スギ花粉症にお困りでこの治療を行ってみようと考えておられる方は本年5月以降なら舌下免疫療法を開始することが可能となりますのでご相談ください。

 舌下免疫療法と同様に今からでは間に合いませんが、より簡単に治療効果を期待できる治療法にレーザー手術があります。 当院でも毎年約30名の方がアレルギー性鼻炎に対するレーザー手術を受けておられますが、その患者様の半数はスギ花粉に対するアレルギーをお持ちです。 そして約7割の患者様は花粉症の症状が軽くなったと感じておられます。 目のかゆみ等には効果はありませんが、鼻水やくしゃみが減るだけでも楽にこの季節を過ごすことができると思います。 レーザー手術の治療効果は時間の経過とともに薄れる傾向があり、初回手術の2〜3年後に再手術が必要となる患者様もおられますが、5年以上効果が持続している患者様も多数おられます。 来年の花粉症に備えるためには今年の夏から秋にかけて手術を受けられることをお勧めいたします。

 目の前に迫った今年の花粉症に対しては抗アレルギー剤の予防内服をお勧めいたします。予防内服とは花粉の飛散前から抗アレルギー剤を内服し、花粉が飛んできても鼻粘膜がアレルギー症状を起こしにくくする状態を作り出しておく治療法です。 予防内服を開始する時期は例年2月中旬から下旬にかけてとなります。 この時期の週間天気予報で1週後に気温が上昇すると報じられたら予防内服を開始してください。

 抗アレルギー剤には多くの種類があり、どの薬が良いのか迷われる方もおられると思います。 薬の効き具合や副作用の出方は患者様一人一人によって異なります。 自分に合う薬を見つけるまではいろいろな薬を試してみるのが望ましいと思います。