兵庫県西宮市甲子園口 耳鼻咽喉科 レーザー手術 甲状腺腫瘍 花粉症 アレルギー

院長通信

2010年4月

アレルギー性鼻炎

最近のアレルギー性鼻炎患者数の増加はすさまじく、まるで国民病となったようです。
これは生活習慣の変化、大気汚染物質の増加、生活環境内の化学製品の増加、戦後に植林された杉の繁殖期入り等様々な要因が関係していると考えられます。

アレルギー性鼻炎の治療の第一歩は抗原を確認しそれを除去することですが、現実問題として簡単にできる事ではありません。

次のステップとしては薬物療法があります。最近は副作用が少なく効果の高い抗アレルギー剤が次々と開発されており、個々の患者様に最も合った薬剤を探し出すことが可能となりました。多くの方が薬物療法で症状をコントロール出来るようになったのですが、やはり薬だけでは症状がコントロールできない患者様もおられます。

以前このような難治患者様は入院手術を余儀なくされていたのですが、最近では通院で施行できる種々の手術法が開発されてまいりました。

炭酸ガスレーザーを用いた下鼻甲介粘膜焼灼術もその一つで、当院では薬物療法に抵抗する難治性のアレルギー性鼻炎患者様に対してこのレーザー手術を行っております。
レーザー手術はアレルギー反応の場である下鼻甲介粘膜に瘢痕組織を形成してアレルギー反応を起こりにくくすることにより症状の改善を図る治療法です。
レーザー手術は約15分の局所麻酔の後炭酸ガスレーザーで下鼻甲介を焼灼するもので、治療時間は麻酔を含めても30分程度です。 痛みはほとんどなく小学生でも治療可能ですが、治療後一時的に症状が増悪することがあります。
この副作用を避けて良好な治療効果を得るためには週に一度の治療を5回繰り返す分割焼灼が必要となります(この治療法については次回詳しく説明いたします)。
鼻づまりがひどく下鼻甲介粘膜が高度に腫脹した患者様はレーザー治療のみでは十分に効果が得られない場合もございます。

このような患者様に対しては局所麻酔下に、高周波ラジオ波メス(サージトロン)を用いた鼻腔形態整復術を行います。肥大した下鼻甲介等を減量することにより、確実な治療効果を得ることが出来ます。