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院長通信

2023年12月

インフルエンザ対策

 10月中旬以降に感染者が増加してきたA型インフルエンザウイルス感染症ですが、現在も毎週20名前後の患者様がA型インフルエンザウイルス感染症と診断されております。

 インフルエンザウイルスが原因となって生ずる急性感染症であるインフルエンザは、のどの痛み、水鼻などの上気道炎の症状に加えて高熱、頭痛、筋肉痛、関節痛などが急速に表れるのが特徴です。 他のウイルスを原因とする風邪症候群に比べると伝染性が強く症状が重症化しやすいのが特徴です。 インフルエンザの感染経路として最も多いのは、患者さんから排出されたウイルスが漂う空気を吸い込んで感染する「飛沫感染」ですが、患者さんがウイルスの付着した手で触れたドアノブや手すりを触って手にウイルスを付着させそこから口や鼻を介して感染する「接触感染」にも気を配らなければなりません。 そのためインフルエンザが流行する12月から3月までの間は「人込みを避ける」、「マスクを着用する」、「外出後の手洗いうがいを励行する」などの対策を取って感染を少しでも防止する努力が必要です。 これまでは12月から3月の寒い時期に好発しておりましたインフルエンザウイルス感染症ですが、ここ数年はコロナウイルス感染症の影響か冬季にも大きな流行は認められませんでした。 しかし現在の発症状況を見ますと今年はインルエンザウイルス感染症が大流行する恐れがあると思われますので注意が必要です

 インフルエンザウイルス感染症はこれまでの経験によりワクチン接種により感染リスクを減少させ、症状の重症化を防ぐ効果があると認められております。 インフルエンザウイルス感染症は一度かかったから再感染しないということはなく、ウイルスのタイプが異なれば何回でも感染します。 当院でも1年に3回A型インフルエンザウイルスに感染された方がおられました。

 しばしば「インフルエンザに罹ったので予防接種を受けなくてもよいですか?」という質問を受けるのですが、現在接種に使われているインフルエンザワクチンはその年に流行しそうな A型2株とB型2株で構成された4価のインフルエンザHAワクチンで、罹患したインフルエンザ株以外のインフルエンザウイルス株感染を防ぐ効果はあると考えられますので、インフルエンザに感染された方にも予防接種を受けることをお勧めしています。

 当院では現在インフルエンザワクチン接種を行っておりますが、接種の翌日が休診日となるのを避けるため、原則月曜日、火曜日、金曜日に限って接種を行っております。 予約は不要で、受付でインフルエンザ予防接種を希望すると申し出ていただければ体調に異常がない限り当日に接種を行います。

 発熱、咽頭痛などの風邪症状で受診される方は必ず受診前に受付まで電話でお知らせください。 できるだけ待ち時間が生じないよう受診時間を指定させていただきます。 上記症状で直接ご来院された場合は長時間院外でお待ちいただく場合もございますので必ず連絡をお願いいたします。